授業には出た、今週からまた0から始める
今日は朝から計測の授業があり出席。
これはなんとか再出発できそうである。
ほとんど教授のおしゃべり授業である。担当教授はそろそろ退官らしく、昔受けた時と感じが違っている。
私が入学したのは8年も前だから、この教授が厳しい人であったのを知っているわけだけど、
なんだか気力まで衰えてしまったのか、過去の自分の欠点などをぽつぽつと語るようになってしまった。
昔はとても強気だし、板書しながら難しい計算をさらっと暗算でしてみたり、賢い人なんだなぁと思っていたけど、
最近はめっきり元気がなくなってしまったようである。
妙な計算ミスもしてしまうし、昔は学生を厳しく指導していたらしいのだが、何か思うところがあるのか妙に優しい。
自分の高校時代の話をして、理工系の科目はできたけど、一方で国語が駄目だったという話をしていた。
全教科、万能にできるかと勝手に思っていたけれど、こういう人にも苦手なものがあるのかと思った。
その後、図書館で勉強したくらい。「デジタルナルシス」という西垣氏の本を読んだが、とても面白かったし、
なにより今の工学がどのような歴史の末にあるのか、というのがよくわかった。
ウィーナーやシャノン、ノイマンなどが、それぞれサイバネティクスや情報理論、オートマトンを考案したわけだけど、
これがいかに科学、工学の分野において大きな歴史的意味を持っていたのか、ということを教えてもらった。
フィードバックなんて私が所属している研究室の分野でも、よく使うわけだけど、この言葉がメジャーになったのは、
ウィーナーによるところが大きい。その前からあった言葉らしいけど、広めたのはサイバネティクス理論であるらしい。
この西垣氏は、文学にも現代思想にも、物理学にも工学にも通じているのが文章を読んでいるとよくわかり、
とにかくなんでもござれの本になっている。
別にデジタルナルシスに対して興味はないけど、サイバネティクスや情報理論の位置づけというのはとてつもなく参考になった。
サイバネティクスは家にも一冊文庫があるから、確率統計を勉強してから読んでみようかと思う。
西垣氏の本も「基礎情報学」とか読んでみようと思い、図書館で検索したがあいにくどこかの研究室の蔵書になっているらしい。
仕方がないのでアマゾンで注文して読もうと思う。
この「デジタルナルシス」は久々にあたりだったように思う。著者の他の本も読みたいと思ったのは、近頃ではあまりない。
最近、ブログで日記をあまり書く気にならないのは、どうしたことか。
文章を書いていても、なにやら散漫で、なかなか書けない。
平和ボケなんじゃないかなぁとは思うけど。
デジタル・ナルシス―情報科学パイオニアたちの欲望 (岩波現代文庫)
- 作者: 西垣通
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/12/16
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