ウソ矢倉

今日は一勝しかできなかった。
レート800地点では、なんだか序盤に工夫してくる人間が多くて困っている。
その一つがウソ矢倉である。


ウソ矢倉というのは、振り飛車と見せかけて矢倉を組むというものである。
おそらくそうである。
ウソ矢倉の意味が違うかもしれないが、多分そうである。
そのような意味で「ウソ矢倉」という言葉を用いていたサイトが結構あったので。


それで、このウソ矢倉であるが、何が曲者かといえば、序盤の後半までこちらの様子を見て、
振り飛車なのか、矢倉なのかというのを見せないのである。
ウソ矢倉をやられる居飛車で指す人間の側からしてみれば、
矢倉模様にした方がよいのか、それとも対振り飛車用の左美嚢だとか居飛車穴熊にした方がよいのか、
とてつもなく惑わされることになるのである。
基本的に相手が居飛車ならば、相手飛車に近い方に金銀を並べるし、
相手が振り飛車ならば相手の振り飛車に近い方に金銀を並べて囲いを作るわけであるが、
例えば居飛車に対して対振り飛車に向いた囲いを作ると、これは間違いなく「作戦負け」になるし、
また、振り飛車に対して対居飛車に向いた囲いを作ると、これも「作戦負け」であろう。


私はいつも7六歩だとか3四歩から初手を指すのであるが、
相手が居飛車だと分かると、大抵「角換わり」の将棋にするのだが、
横歩取りは出来ないし、矢倉も不得意なため)
ウソ矢倉の場合は、こちらが飛車先の歩を一つ突くと、すぐに相手側に居飛車の人間だとばれて、
ウソ矢倉をしてくるわけです。
角道を止められるから「角換わり」にもできないし、矢倉は得意でないし、
そもそも振り飛車なのか矢倉なのかも不明なために、結構苦労することになる。


矢倉ならば、玉は最下段を序盤は這わないといけないのだが、
振り飛車であると、舟囲いで舟の上を玉が移動するわけで、この違いは随分なものである。
一度玉を舟の上に行かせてしまうと、単純に考えて上からの攻撃に弱くなる。
たとえば舟囲いの状態で右四間などをくらってしまうというのは、「作戦負け」になる可能性が
高いはずである。舟囲いは対振り飛車には向いているが、対居飛車には向いていないと思う。


それでこういうウソ矢倉の曲者が目立ってきたのが、レート800地点である。
レート600や700地点は、まだ牧歌的な序盤であったのであるが、
レート800地点ではこのような序盤で作戦勝ちを狙う曲者が多くなってきたように思う。


レート600、700地点でも弱点を補強することは求められた。
あの地点で克服したとは言えないが、対策を練ったのは中飛車と石田流であるが、
いまはさほどそれらを苦にしないのだが、(対策を練る前は必ずといっていいほど負けていた)
今度は「ウソ矢倉」に対してどう対策を練るのか考えないといけない。


今のところ中飛車には急戦、石田流には穴熊で考えている。
角道を止めない石田流は苦手であるが、角道を止めてくる石田流に対しては、
居飛車穴熊を組んでじわじわ戦えば悪くない。
三間飛車から居飛車穴熊の玉の位置は遠いため、穴熊を組んで、
角と銀で相手の美嚢を攻撃しつつ、相手の石田流には大して手数を割かないようにしている。
硬直状態のまま保存しておいて、戦場は相手美嚢の上部に移すようにすれば悪くない。


でも今日はよく負けたなぁ。
今日は7級に初昇級しようと思っていたのだが、負けが込んで8級の下位に戻ってしまった。
レートが800切ると悔しいと思うようになってきた。
なんとか「ウソ矢倉」をやっつける術を考えるか、調べるか、どちらかしないとなぁ。


ウソ矢倉だと、角交換しに行っても銀冠に組まれて非常に硬くなるわけで、
その辺都合がよいから「ウソ矢倉」するんだろうなぁ。
そのまま矢倉をこちらも組んでもよいが・・・。
選択肢としては右四間などあるが、それも向こうも考えている範疇であろうし・・・。
困ったものである。