原始棒銀

私の指し手は素人くさく見えるのか、よく序盤から居玉で棒銀をされる。
今回は先手だったので、棒銀は簡単に防ぐことができた。
思うに5筋の歩を突いて、脅しをかけるタイミングが棒銀対策の要諦であり、
(7筋の歩を突くと角を飛車でとっちゃうぞ、という脅し)
後手の場合はそのタイミングをシビアに求められると思う。


それで今日はまたレート700程度の相手が居玉棒銀で攻めてきた。
これを相手にするのは正直嫌なのだが、その棒銀対策というのがあやふやなために
良い練習にはなる。
ただ棒銀の攻めを受けて受けて受けまくった末の最後のカウンターだから、
どきどきはらはらする将棋である。
例えば銀冠を作ってその中に入ったときの安心感とは対をなす将棋である。
そして居玉棒銀をされるときの気持ちは、「こいつ人を舐めているのか?」という屈辱感と、
それから「棒銀の受け方わからない」という不安感である。


ここ数日、やたらめったらに棒銀をしてくる相手とよく出会って、それに対応できなかった。
SDIN将棋では、将棋24よりも形の崩れた将棋が多い。
あれ?これはなんていう戦型だろう。矢倉か?矢倉にしては組み方が全然違う。
そんな風に見ているといつの間にか矢倉の右玉が完成する。
変わった手順だなぁと思ってこちらも矢倉を組むと、攻めが妙に強烈で負ける。
だいたいSDIN将棋では、「喧嘩将棋」のような荒れた将棋が多い。
一方で将棋24では、確かに「喧嘩将棋」を挑んでくる人間もいれば、
ご丁寧に棋書を読んでマスターしたであろう正統派の「四間飛車」で挑んでくる人間もいる。
将棋24は丁寧に指す人間が、他のサイトよりもやはり割合が多い。
でもいろいろな種類の将棋がある。
柄の悪い将棋、毛並みの良い将棋。


昔、yahooゲームで将棋していたときは、まさに「喧嘩将棋」であった。
「勝てば官軍、負ければ賊軍」というのがぴったりのところであった。
負ければ罵詈雑言を浴びせられる。
相手を馬鹿にしたような手を指して勝ったり、相手をだまして勝ったり。
まさに柄の悪い将棋とはあそこのことであった。
実際に昔の私は棒銀くらいしか知らないから、今日されたような居玉棒銀と、
居玉右四間飛車ばかりして、とにかく相手をねじ伏せるというような将棋をしていた。
一発決まればどんなに高いレートの人間でもぼっこぼこにすることができるので、
とても気に入っていた。ただ決まる確率はとても低かった。


そんな私の「喧嘩将棋」時代であるが、それでも棒銀なんていうのは大抵の素人定跡通りである。
しかしSDIN将棋のレート1400で、こちらを撹乱してくるような指し手は、
今の私より結構強い。
将棋24でいったら6級くらいかなと思われる。
現在私は9級で、レートを最近はじわじわと上げて700に近づけている。
最高レートは770であり、この8級と11級の間をしばらく上下していたのだが、
しばらくその間で上下している間に、レート800を越え7級に昇進できる力を備えたと確信している。
若干の修正はいるだろうが・・・。


SDIN将棋は旧yahooゲームとよく似ている。
時間がすごく短い。将棋24では時間が短い将棋でも、必ず一手30秒を与えられるが、
SDIN将棋では絶対時間が決まって行ってそれがなくなったら即負けという「切れ負け」というのがある。
この「切れ負け」というのを利用して、相手を撹乱させる手をうち、負かすという
上品とは言い難い将棋である。
じっくり考えようかという人間には間違いなく向いていないし、どちらかというと随伴神経で将棋を指す
人間に向いているところである。
昨日はこの「切れ負け」で結構負けて、よくよく考えてみたらやつらは将棋24では大して勝てない人間
かもしれない。
酒が入りながらぼーっと指している私の問題かもしれないが。


将棋24で、しばらく前は酒を片手に指していたのだが、あれをやるとレートが阿呆ほど落ちることが判明したので、最近は将棋24でレート戦を指す時は素面である。