楽しそうらしい、しかしながら混迷の中にいる

今日は研究室にいったけど、ほとんど雑務の手伝いで終わった。
こんな日もあるさ。


位相角に同期させる制御回路を今日は復習してみた。
考えれば考えるほど、人間が関数で計算するところを瞬時値でおそらく計算しているだろうコンピュータは、
一体なにを見ているのかわからなくなる。
やたら計算が早くて正確であり、しかしながら不器用で体当たり的な計算をする彼をなかなか理解できない。
そう思いつつ、その検出回路をじーっとみて、自分なりにコンピュータが何を考えているのかイメージしたりもした。
いまはシミュレーションの中の話だから、例えば三相交流を入れればきちんと対称性のとれた教科書に載っているような
信号を入力しているはずであるが、どうにも指令値との差が同期リセットの度に出たりもする。
そりゃ同期リセットしているから当たり前じゃんというけれど、同期リセットした後の値には次の瞬間すぐ同期するような
値を入れているはずで、だとしたら指令値との差がなんで出てくるのかよくわからない。
私が言いたいのはつまり一度同期したらくっついて離さないのではないか、ということであり、
シミュレーション波形もそのようになっているはずだと思ったら同期リセットの度に偏差が出てきている。
その偏差がなくなって指令値に収束していく様が、ある程度規則的に何度も繰り返されているゆえ、なんだこりゃと思う。
私の予想とははるかに違った。


それから、そのように同期リセットの度に偏差が出るのにも関わらず同期の追従性というのが驚くほどよい。
むしろサンプル点の一つ目から同期を見た目には誤差はないといってもよいほどの精度で同期し始めている。
この応答性の良さとはいったい何からくるのといった時に、CPUパワーとしか言えない私の想像力の貧弱さ。
デジタル制御というのは応答性が早いというようなことを言っていたけれど、それにしても早すぎる。
指導担当の院生も、その検出器の応答性の良さを言っていたけれど、なぜだかはわからないらしい。


あとは英語論文の解読は一向に進まなかった。プログラムのソースを読む方がまだ楽だと思った。


雑務の時間にボスと話したが、ボス曰く私は院試以来楽しそうらしい。
院試の勉強より研究のほうが楽しいのは確かではある。