研究室に配属されてから初めての一週間が終わった

今日は授業は一つもなく、多くの時間を研究室で過ごしたように思う。
回路解析とでもいうのだろうか、昇/圧/チ/ョ/ッ/パについて方/形/波/発/生/器とLPFを司る回路の合算として
昇/圧/チ/ョ/ッ/パというのが成り立っているということを初めて知った。
回路なんて、この先勉強するとは思っていなかったし、どちらかというと行きたい研究室は物性だったため、
いや、もちろん私のお頭も悪いのも原因して、回路についてはほとんどといっていいほど理解していない。
たとえば、二/端/子/対/網というのがあるけど、あれにイ/ン/ダ/ク/タが直列に、キ/ャ/パ/シ/タが並列に入っていたら
フィルタになったりするわけだけど、一つ一つの素子がいったいどういう性質を持っているのか、
といえばまったくわからないし、ある形の回路がいったいどういう風に一般的に使われるのか、という知識さえ危ういわけで、
(これは将棋で言えば基礎的な手筋といえるだろう)
たとえばひとつの複雑な回路があって、その回路で何を実現しようとしているのかというのを調べるとき、
部分部分をその「回路における手筋」のようなものを知らないと、(こういう形はこういう意味を示す)
さっぱり何がどうなのかわけがわからない。回路は複雑なものだーとなってしまうけど、今やっているのは、
素子の性質を基礎に置きながら、さらにそれをいくつかまとめた部分回路の意味を読み取り、
それを統合させて、回路の全体像(全体的な意味)というのをつかむのである。


そういう回路の理解を深めるために、この一週間はずっとシミュレータで各素子における電圧電流を観測してみたり、
あるいは回路全体の出力を、各素子の動きを踏まえたうえで見てみたり、一週間振り返ってみれば結構勉強したと思うわけだけど、
まだまだ全然イメージできない。
キ/ャ/パ/シ/タは電/圧の変化を妨げる、イ/ン/ダ/ク/タは電/流の変化を妨げる、というこの基礎的な性質すら危うかったわけで、
成長したといえば成長したのだろうけど、まだ全然成長の余地があるように思う。
結構、「形を覚える」というのが重要だと思うから、将棋なんかと案外似ている部分もあって楽しいかもしれない。
「形を覚えて手筋を炸裂させる」のが将棋だけど、「形を覚えて意味を理解し、それを上手に利用する」というは回路の話。
一種のゲームで、たとえば回路の意味を知るときには、いくつかのアプローチがあって、
一つ一つの素子の電圧電流をちまちまと追っていき、最後に統合するようなやり方と、
あとは回路自体をいくつかの部分に分けて、その部分に意味を与えて、統合するやり方があって、
実際にひとつのある程度複雑な回路を説明するときには、この両刀を用いて説明すれば説得力が増す。
さらには、今日は電磁気学の知識であるB/-/H/曲/線を利用してイ/ン/ダ/ク/タの動きも説明したけど、
電磁気学の知識も引っ張ってきて、回路に意味を与えることができたらなおよろし、というところである。


ひとつの回路を説明するのには、いくつかの方法があり、それぞれには大雑把であったり、几帳面であったり、
基礎的であったり、それぞれの方法にさまざまな利点と欠点があるわけである。
それがすべてできてこそ、回路マスターの道が開けるのである。
ということで、きついきつい、つらいつらい、と聞いていた研究室一週間目は結構なんだかんだで成果の多い一週間であった。


帰宅前に、煙草を吸っていたら、同じ八年生の同期が来たから一緒にたばこを吸いながら世間話。
私の研究室にいる博士の学生に、昔飲み会でいびられたという。
なるほど、あの「先輩」か。
いつか回路の知識で上回って仇を取ってやる、とそいつに大口をたたいておいた。