最近は不思議な気分

今日は朝から授業で、electric machine designの授業があったけど、
ほとんどこれから何をするか、というオリエンテーションで終わった。
準ボスが受け持っている授業であるし、研究分野に密接であると思われるので必ず習得しなければならない。
準ボスは、民間の企業に勤めていて、バブル崩壊後、取り組んでいたテーマを会社が取りやめ宙ぶらりんになり、
今の大学に流れ着いたらしい。
もとはと言えば物性なのにもかかわらず、今の分野に移り変わったらしく、何があろうと限定しないで柔軟に取り組め、
というようなお話であった。「ご縁」というしかないのだろう。
私もこれから専門分野というものができる予定(希望)なのであるが、ここから移動する可能性など多分にあるわけである。
設計には設計会社も使っているといわれるフリーソフトを用いるらしく、今は回路シミュレータなどを研究室で使っているけど、
あれとはまた違うのかしら?なんとかCADというフリーソフトを使うらしい。
amazonでも関連のマニュアル本が出ているようだ。
かなり研究室でやっていることと近いはずだから、無駄にはならないので毎回出席、完璧ノートを目指すつもり。


その後、昼には掲示板を見ていたら、研究室の同期に「●●さん、飯食いに行きませんか?」と後ろから声をかけられたので、
一緒に飯をまた食べに行った。一応形だけアニメの話をして、ギリギリ話を合わせておいた。
昔、もう卒業したアニメ好きの人間に、進められて見ていたDVDの知識で応戦して、なんとかごまかした。
運よく、昨年の京都旅行で購入した、私の家に唯一ある「けいおんTシャツ」を着ていたので、見せてあげたら喜んでいた。
同期にも、先輩の幾人かにも、さん付けで呼ばれてしまうし、敬語で話しかけられてしまうので、どうしようかと思っている。
これでは距離が縮まらないと思うわけだけど、敬語やめてくれ、というのはどういう言い方をすればよいのだろうか。
なるべく、同期のような後輩のような彼らにはフランクに接するようにしている。
しかし、この春卒業してしまったような友達って、4年程度年齢が違ってしまうと、もうできないのかなぁと思うと少しさみしい。
一年違いくらいなら良い友達になれたりするのだが、4年違うとお互いに気を使い合ってしまう。
車でもあれば、誘っていろいろなところに連れて行ってあげるのだけど、車もないしなぁ。
今までは滅多に一緒に食べない昼飯を、ここ数日はどなたかと一緒に食べているという不思議。
同期との仲は、可もなく不可もなく、この年齢になるとみんな大人の対応だし、成績が良い彼らというのは人との接し方にも卒がない。


昼からは、また「ゼミ」が始まり、昨日は降/圧/チ/ョ/ッ/パを回路シミュレータで動かしたけど、
今日は、昇/圧/チ/ョ/ッ/パと昇/降/圧/チ/ョ/ッ/パ/について勉強した。
どちらもスイッチのオンオフの場合に分けて、回/路/方/程/式をいじり、入出力の関係式を導き、
それはd/u/t/y/比によって、直流電源の電圧を操作できますよね、という話に尽きるわけだけど、
それを回路シミュレータで一応実演のようなことをしてみるわけである。
あとは、なんだか先輩風を吹かせたいタイプの「先輩」が、こうだろ、ああだろ、言っていたけど、
こちらも詳しくなって言い返してもみたいものだと、いたずら心をくすぐられてしまった。
こういうことしちゃダメなのかな。いんや、数年以内に絶対やってやる。(笑)


あとは、「ゼミ」中に準ボスが来て、講義をする院生をからかっていた。
準ボスが問題を、院生と学部の私たちに問題を出して、私は全然わからなかったのだけど、院生もわからないらしい。
準ボスが、われわれの前で院生の無知を指摘するというのは、何か意味があるのかしら。
何か意図をもってそういう「からかい」をやっているのはわかったけど、多分院生がすべてを知っているということは限らない、
ということをわれわれ新入りに伝えたかったのではないかと思ったり。


「ゼミ」の課題を終えて、それから電磁波の授業があったので、これにも出席。
ここではスウ氏のベクトル解析を一通りやっていることと、後期の電磁気学をある程度勉強していたことが功を奏して、
まだまだ全然理解できる。おそらく昨年の夏休みに、ベクトル解析と電磁気学を一通り勉強していなければ、
この授業の初回から「理解」という言葉を無縁であっただろうと思う。
真面目に講義を受けてみるものだなぁ、いままでそういうことをしていなかったから、授業と授業のつながり、
なんてまったく感じたことがなかったわけだけど、多少は真面目にやっている成果というものがある、というものである。
直交座標と極座標の話で、極座標のベクトル演算子の話は、結構忘れていてスウ氏のベクトル解析で復習しなければならないが、
それ以外は何とか。
ほとんど、ベクトル解析の基礎の話、あとはストークスの定理とかガウスの定理などの「積分変換」の公式を用いて、
ファラデーの法則とアンペアの法則をいじりまわして、(ベクトル恒等式を用いるのだが、慣れていれば簡単)
変位電流の項をプラスしないといけない、という議論は確か、前の後期の電磁気学の授業でやった話であるが、
そこはかとなく忘れていたけど、試験を乗り切るだけなら、途中の仮定の議論などは飛ばして表面的に理解しておけばよいが、
一応はそこの議論は理解できていない、ということだけ記憶しておいて、いつかやろうと思っている。
最近は砂川氏のテキストシリーズの電磁気学を読んでいるために、そのうちにはその部分の話にも当たるであろう。
課題も出たから、何とかやらないとなぁ。
ベクトル解析の話だからできると思うけど、あまり好きじゃない極座標におけるベクトル演算子であるから、ただではできないだろう。


その授業が終わってから、学食にて夕飯を食い、ノートなんかを研究室の机の中に置いて帰るために研究室によったわけだけど、
「救う神」が夕方を過ぎると研究室に戻ってきているので、多少挨拶をして、
「研究室に住むんじゃないの?タオルとかもってきたの?」と聞かれて少々焦る。
一応師匠が言うのだから、小一時間程度勉強してみたけど、学部で残って机についているのは私だけで、どうにも居心地が悪い。
こういうので「居心地が悪いと思ってしまう」というのは、集団の中で生活するということを久しくやっていない
私の心の弱さなのであるけど、昔は誰になんて言われようが、自分の思ったことをやる、というのが信条だったはずが、
しばらく集団の中で、そういう主張のようなことをしていなかったので、随分心が弱くなってやがる。
徐々に、そのうちに鍛えていけばよい。


帰ろう準備をしていたら、ボスが現れ、大学院の入試の話をして、「研究室に就職したつもりでやるので」と伝えると、
「当り前だろう」と言われた。ボス、着いていきますよ。
とにかく大学院の入試の準備も、過去問をもらって進めとけ、とボスに言われたのだから、やらないといけない。


最近は不思議な気分である。昔は、大学で勉強することが苦痛だったのだけど、最近は特にそういう心理的な抵抗がない。
もっと早くからこういう心境になってほしかったわけだけど、何やら変なプライドが邪魔していたのだろう。
「学歴」だとか、「ランキング」だとか、4留くらいすると、どうでもよくなるので、かえって楽になるのである。
案外、「自分」と向き合えるようになるし、余計なことを考えなくなり、対象とじっくり向かい合えるようになる。
最近はかなり精神的には「健全」になっているように思う。
「余計な力」というのが明らかに抜けていて、だからこそ授業に毎回出席しても何とも思わない。
「毎回出席している俺って馬鹿じゃないの?」と昔はブレーキが働いていたのにもかかわらず、こういうことがない。
もう、そういうことを考える歳でもないのだろう。
多少「大人」になっているらしい。


明日は朝一番から授業なので、それに出席してから研究室へ行かねばならない。
週の中では一番早起きをしなければならない日である。
明日の授業も基本的には電磁気学が基礎になっている授業なので、おそらく理解できるであろう。
そういえば、学生実験がないのが、今季の楽しい気分に貢献していることはいなめないけど。
単位計算をしたけど、後期はあわよくば必修ひとつと卒論だけになる。
あとはボスの選択科目をひとつ。
もしかしたら二科目程度の履修になるかもしれないけど、保険はいくつか掛けておくことになるだろう。
あとは興味の問題かなぁ。
前期になるだけとっておく。


あまり歳がどうとか、もうあまり考えないで、目の前だけ監視しとけばそれでよい。
昔はあまりに余計なことに、気を取られすぎていた。
本当にそれだけで十分なのだろう。
高校の同期に敗れた記憶、兄弟に敗れた記憶、それを取り戻そうとかあるいは無力感だとか感じていた時期というのは、
今でも多少後遺症のようなものはあるけど、確実に薄れている。
目の前のことに夢中になれるのが一番良い。
劣等感というものにさいなまれて、目の前のことがおろそかになってしまうのは、とても不幸なことである。


今日の気分に合う音楽。


スターゲイジング

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