遅刻

大学から自転車で20分程度のところにある企業の説明会に行ってきた。
有名な企業で、私でさえ所在地を認知していたので、行けば分かるだろうということで時間内に敷地には入ったのだが、
あまりに広すぎて敷地内で迷い遅刻。
説明会会場はとても小さな部屋であったのだが(ホテルの一室程度)、人事さんの目が冷たい中五分遅れて入室。
小さな部屋の中には私を含め10人程度の人たち。
遅刻に関しては、これを教訓にして0にしないと。


説明を受けてビデオを見る。
それから工場を見学する、というお決まり。
某大手企業の子会社ということで、あまり人気がないけど狙い目だろう、と思って説明会に参加したのだが、
この会社は子会社とはいえども、親会社の部門が独立したという形であり、
それだけ一般の人は知らないけど、ある程度の大学では、その企業の価値はばれてしまっているために、
すでに推薦の話が数件きていて、担当教授直々に連絡があったという。
この会社は、毎年採用枠は学校推薦によって埋まってしまい、自由応募の試験は行われないという衝撃的な事実を、
最後の最後に言っていた。


しかし、この人事さんと多少しゃべったけど、一つ重要そうなことを言っていた。
理系の場合、この規模の企業というのは、それを親にもつ子会社でさえ、学校推薦がないとなかなか入れない。
だとしたら●ナビを使って会社説明会に行ってみたりするのは、この規模の会社では無意味である。
いくら子会社といったって、子会社と親会社の間でちょくちょく行ったり来たりなどもあるらしい。
それでもなぜか会社説明会などを開くわけである。
推薦からしか取らないと明言しているのに、一体なぜ●ナビを使って会社説明会を告知するのだろう。
聞いてみたいけど聞く勇気がなかった。
もしかしたら理系の●ナビの使い方というのは、文系と根本的に違うのではないかと考えたりした。(工学系については)
学校推薦のリストを見て、その中から第一志望を選び出し、●ナビに登録して会社説明会があるか調べ参加する。
でもそんなことしなくても、大学の事務を通してOB訪問などすればいいわけで、●ナビってなんの意味があるのかなぁ。


特に私が所属している電気だとか、お隣さんの機械などはこの「学校推薦」というので決まる学生がほとんどであり、
(他の学科は案外●ナビなんかを使ってやる話を聞いたし、事実そうなのだろう)
よい成績を収めておけばそれなりの企業にいけるわけで、大抵がそうするのだろう。
しかし、私は成績が良くないため、他の道を模索するわけだけど、ああいう機械・電気系の大手や大手の子会社などは、
その学校が出す「学校推薦」というのをとてつもなく信望している、という感じで、
成績の悪い私が、じゃあといって「自由応募」でその「機械・電気系である程度の規模の企業」に送ると、
そもそも試験さえしてもらえない、ということになる。


ということで、「名のある」というところは大抵、「学校推薦」に埋め尽くされていると考えてよいだろうし、
そういう事実が分かったなら、次に私が取るべき作戦も考えないといけないなぁ。
とりあえず、大学のアドバイザーになっている教授のところにいって面接受けないと、いよいよ話にならなくなった。
まいったねぇ、「私が個人でどうにかしよう」なんて、すでに体制が出来上がっている社会の中ではどうにもならない。
きちんと巧妙に息が吹きかかっているし、仕組まれている。
それがわかっただけでも儲けものかしら。


つまりは、機械電気系の学校推薦がなかなか質の高いものである、というのであれば、
逆にいえばその質の高い企業群というのは、学校推薦で埋め尽くされるわけで、自由応募の出る幕なんてないんぞな、もし。
稀に旧電電●社の最終面接まで残って落ちた、とか私の通う大学程度でもそういう奴がいたりするけど、
ああいう話は例外中の例外で、参考にならない話なのであろう。


ということで、上京計画などもしていたけど、あまり●ナビの何の裏付けもない説明会に行っても、
金が出ていくだけだから取りやめよう。
地元の密着型企業の説明会にはおそらく出たほうがいいとは思う。
作戦も練り直しというより、本当にしかるべきところで相談しないとらちが明かない。
とりあえずは進級試験の勉強重視でいったほうが、はるかに良いはずだと思う。


今学期に、キャリア教育の授業を取ったけど、あれは基本的には自由応募でどうのこうのという話を、
まるで美談のように垂れ流していたけど、学校推薦が強烈に働いている学科だとか業界にはあの話は当てはまらない。
そもそも文系も対象にはしているけど、しかし工学部のキャンパスで開講されている授業であったから、
極めて一般的話しかできていないで、多少混乱を招くのも一面ではあるのではないかと思う。
おまけに同じ工学部でも学科が違うとこれまた一味違ってくる。
可笑しなものである。
さてどうしようか、などというのは現在全くの白紙。とりあえず面接に行く。
できれば正式な進級発表があってから行きたいのであるが。


それにしても、この前説明会にいった企業は、説明会自体を面白く実のあるものにしよう、と4人程度社員の人数を割いていたけど、
今回の企業は、そもそもが学校推薦が圧倒的のために、形だけの説明会であった。
言ってみれば「体制」側の企業だから、そんな余裕も許されるのだろう。
先日の企業は、金属加工の会社で金属自体は他社に依存している感じであったので、ああいう雰囲気なのかもしれない。
雰囲気も前の企業は確かに良かった。
地元のドン企業であるし、そこの社員はとてつもなく偉そうというのはこの地域にいると良く聞く話で、
まぁそんなものなのだろう。
今日だって、工場の中を見学したけど、装置の実際の製造というのは、自社の工場の中で下請けの会社にやらせていた。
大手の子会社といったって、そういうお金の流れ、仕事の流れの「上流」にいるわけで、態度も自然と勝気になっていくのだろう。
羨ましいね、正直なところ。
いけ好かないけどね。