合同説明会

今日も学校で説明会があって出席。
社会科見学みたいなもと考えているので、楽しめる。
でてみると、毎回面白い。ブログのネタにもなる。
自分がどれだけ自由の幅がある学科に所属しているのかよくわかる。
今までこれにまったく気付かないで学校に通っていたのだから、びっくり。
もっと大切にして留年なんてしなければよかった。
合同説明会に早くから行けばよかった・・・。


それでは印象に残ったことをメモ。


最初に説明を聞いたのは、金属コーティングの会社。
電気系の学科というのを紹介シートで見せたら、食いつきがすさまじかった。
一番最初に回った企業で、BtoBの名前の通っていない会社だから、
なぜ電気系で一番最初にこの企業の説明を受けに来てくれたのか、と質問された。
向こうが、なぜ一番最初に訪れたのを知っていたのか分からない。


この会社も依然、造船企業で説明会を受けたときのように、私以外に人がいなくて、
対話型で説明を受けることができた。
一方通行ではなくて、対話型で話を進められるというのは、とてもよい機会。
質問をしながら話してもらえるから非常に効率が良い。


金属コーティングは、金属に絶縁性を持たせたり、耐摩耗性を持たせたり、
金属の表面にその他の物質を吹きつけて、それを実現するというお話。
もちろん絶縁性を示す素材自体を開発すればよい話だから、
その素材自体と開発と、コーティング技術というのは、競合するわけだが、
例えばバーナーに使われる耐熱性の金属の場合は、素材とコーティング技術が競争する形で、
耐性可能温度が上昇したという話であった。
耐摩耗性、絶縁性のコーティングは例えば新幹線に利用されているし、
この間半導体製造装置のメーカの説明も受けたから、よくわかるが、
半導体ウェハーを固定しておくための静電チャック(要するに静電気でくっつける)にも、
このコーティング技術で、チャック性を高めるのに貢献しているという。
静電チャックは汎用性が高く、ウェハー固定の他、液晶ディスプレイを製造する際の固定にも使われていて、
コーティング技術の応用の範囲は、探してみればもっともっと広いのではないかと思われた。
この金属コーティング技術は、結構古くからある技術であり、この会社は鉄鋼業界から独立したらしい。
それが今では、新幹線、半導体、液晶ディスプレイなどに用途を拡大して、上場企業となった。


企業の歴史から、コアとなった技術まできちんと説明しているし、BtoBの会社だから安定しているわけで、
最も素材業界との競合という点では、今後この技術がどうなっていくのかは予測できないが、
それでも仮に新たな素材が発見されても、その弱点を補う形でコーティング技術を新たに提案すればよいわけで、
(その開発には時間がかかるだろうが・・・)
私は生き残っていく企業なのではないかと考えたりもした。
グロー放電だとかプラズマはこの間、実験レポート書いたから余裕で理解できた。


あとは、学部卒でも大丈夫か、だとか、教授推薦をもらって提出してくれれば、筆記試験はパスできるだとか、
そういう話。年齢の話にも触れたが、関係ないからやる気を面接で見せてくれ、というお話であった。
お二方来ていて、一人はおそらく経営部門からきている感じ、もう一人は技術部門からきているようであったが、
どちらも真摯に説明してくれた。なんとかナビは使わないという思想にあふれた企業であった。
ここはこの間書いた、造船の企業と同じように、よい印象を受けた。(もちろん説明してくれた人の印象だが)
toeic関連の質問もしたが、会社に入ってから実戦的に身につける、という話。
ただtoeicのようなつまらない試験で人材を逃すのは馬鹿だという考えがあって、
ウェブのへんてこナビ不使用より考えても、思想がある会社だと思った。



その次は、なんと宇宙開発業界の企業。
担当の方がめちゃくちゃ宇宙が好きだし、なんだか志村けんみたいだけど、志村けんと同様に芯の部分が良い感じで
一緒にお酒を飲みたい感じのおじさんであって、宇宙業界というのはこういうタイプの人間がたくさんいるのかと思うと、
わくわくしてしまう業界であった。
しかし、宇宙開発というのは、財閥系の重工業の会社と、JAXAが中心となっているから、
例えば宇宙管制センターの管制室に陣取って、指揮を振るう会社ではない。
言ってみれば脇役の中堅の会社である。
話を聞けば、基本的には制御工学よりの話が多く、私の学科に極めて近い分野であった。
例えば人工衛星のハードは、財閥系の重工業が作る。
ソフトウェアはこの企業が作っているというお話であった。売り上げの90%はJAXAの下請けのような感じ。


話を聞いていけばいくほど、JAXAを殿様とした宇宙業界の棲み分けというのがよくわかった。
東京大学JAXAなんていうのは、要するにお殿様で、そのお殿様があまりしたがらないことを引き受けている、
という感じでもあった。
だから基本的にはソフトウェアの開発で、軌道計算とかニュートン力学と制御工学を用いてプログラミングする企業だった。
JAXAの建屋の中に会社が入り込んでいるため、「秒速五センチメートル」みたいに種子島に住むこともできるかもしれない。
宇宙開発に携わる人間以外には、ただの田舎だろうけど、そういう生活も悪くないんじゃないかと思った。


倍率を聞いてみれば、技術系は20倍。SPIと一般常識から、面接へ。これも険しき道。
OB訪問などをして、なんとかしていくか。ネットのナビ登録は必須。


ここでも隣の文系女が馬鹿な質問をして、とても白けた。
こちらはハードには携われるのかという質問や管制室の質問をして、業界の棲み分けまでほじくり出したのに、
意味のない質問は控えるがよろしい。



あとは、工作機械の会社を一つ。
地元の企業だが、社員さんは二人とも元気がなかった。もう少し元気がある人を連れてくるべきだ。
電気系の仕事は、ソフトとハードの設計。
ここでも制御工学。



まぁざっとこんな感じで、上の二つの企業はとても印象が良かった。
造船もよかったし、一番最初に行ったセラミックコンデンサの企業もよかった。
もちろん仕事に着いたらきっと大変なのだろうが・・・。


一つだけ言えることは、企業研究は必須で、文字通りホームページとパンフレットは隅々まで読んでいくべきだし、
OB訪問も可能であるならしなければならない。
業界紙とか業界の入門書などは必ず読んでいくべきだし、だからこそあまり他業界に手を出しすぎると、
おそらくパンクすると思われる。
業界を絞って、業界研究をして、臨むべきか。
とりあえずはSPIもクリアしなければならないが、SPIは多少勉強してなれないとだめということで、
多少時間が空いたら勉強すべきだなぁ。


それでも就職活動のラインにつくには、まずは実験レポート地獄を越えなければ・・・。


宇宙からの帰還 (中公文庫)

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これ読みたい。



(追記)
文章書いた後思ったけど、これは躁状態だなぁ。
合同説明会では確かに自社のいいところだけしか言わないけど、ほんとは悪いところもあるだろうなぁ。
もっとクールに行ったほうがいいかもしれない。
就職したら天国なんてことはないから・・・。
化学系メーカの電気枠を狙いでいくか。いいのかこういう不純な動機で。
そもそもこちらもなかなかあれな学生だし。


一応いろいろ探してみてはいるけど、情報収集とか業界研究とかやり始めたら随分時間がかかるし、
こりゃあ大変だなぁ。ただネットでページみているだけだが、これは大変。
就職活動の雰囲気が分かり始めた一方で、学生がいろいろ考えて良い待遇を受けようとするのも分かる。
大体いやらしい考えで、あのページ見て、それからああやって、こうやって、
自分の学科と相談しながら、よさげな業界と低倍率を組み合わせて、どうのこうのである・・・。
化学系メーカの電気枠は、先日大学の就職説明会でも言われたけど、同じこと考え始めるやつなんて山ほどいるだろう。
とはいっても自分の実力に自信がある電気科の学生は、「電」の着く優良企業を志望するだろうが、
私はその裏を書いてプラント系へ、ってやつ多そうだなぁ・・・。
プラント以外に、何かないか模索だろう。
就職活動なんてやはり早いうちに考えるべきだったな。
さっさと考えて、電気系なら就職すればよかったのに、だらだらして今に至っているからどうしようもない。
つーか、これからっしょ!といいたいとこだけど。


お酒業界も調べるか。
いろいろ手を出しすぎて失敗するパターンだな、これは。
就職活動というのは、基本的にはこの時期にはすでに業界を絞り込んでおき、正月には決定し終えて、
1月には試験と業界研究をこなし、3月にはエントリーシートを書く、という綿密なやり方で動いている奴は動いている。
なんとも先の見えない人間だ。


分野を絞ったって、たくさん企業があって、その中で選ぶわけだから、大変大変。
会社なんて一人の頭で確認できないほどあるから、分野を限定して、勝負。
プラント系はまず受けてみるか、落ちそうだけど。