就職活動をしてきた、複素解析のテストはやっぱりいまいちだったなぁ

前にブログにも書いたように、複素解析の中間テストの予想は25点から30点だったはずが
20点だったので期末に向けて気を引き締めなければならない。
それから欠席はもう許されないレベル。
こればかりは気を引き締めなければならない。
今日はコーシーの積分定理など。目立たない切れ目を入れるというあの卑怯な論法の定理である。
この授業の教員の試験は甘いと、過去二科目の傾向から踏んでいたが、しっぺ返しを食らった。
だけどまだ悲観するレベルではない。気合いを入れろ。


それで大学で企業説明会にも行ってきた。
文化祭のように企業が体育館でそれぞれにブースを持っていて、学生がそのブースを訪れれば
企業の総務か人事が説明してくれる感じ。
企業説明会というのは、すべて「続きはwebで」となっているよ、とネットで聞いていた通り、
一通り説明したらあとはリクナビマイナビで登録してください、というお決まりであった。
某野球ドームで企業合同説明会を行い、すごい人だかりになっていたというのをネットのニュースの記事で読んだが、
使いによこされている人事などは、よっぽどの印象がない限り何人も訪れる学生など覚えているはずがないだろう。
行っても行かなくてもよいというのはこのことだろうけど、それぞれの大学主催の説明会は行っても悪くないと思う。
なぜなら時間も食わないし、スーツでなくても別に浮かないから。
それに行ったら行ったで、多少見聞が広がって面白い。
遊びのつもりでいってみればよい。別に大学何年とか関係なくて遊びのつもりでいけば、多少の刺激は得られる。


私の服装は、ダウンジャケットにカーゴパンツというふざけた格好であったが、周りを見ると結構スーツが多い。
工科の学生には私服もいるが、文系のそれも女学生などはリクルートスーツでなんだかこっちが居心地が悪くなった。
工学部開催の説明会で、工学系の企業ばかり来てるのに、なぜか文系の学生まで足を伸ばしてきている。
私は電気工学を専攻しているので、半導体とか船舶なんかでも設計の話を聞いてもある程度分かるし、
さらには多少分かるからこそ具体的な質問もできるのだが、隣の文系の学生はぼーっとしていた。
正直何の話をしているのか分からないだろう。
経理などは一人くらいしか採用予定はない、と豪語している工学系の企業の説明会に出席するというのは、
多分見当違いのところに来ているということを分かって、早く帰ったほうがよいとは思うのだが。


そんなつまらない優越感を覚えつつ、しかし電気系が有利なのは確かだろうと思った。
半導体の会社のブースに行っても、たいていは授業で習っているから質問もできるし話も分かる。
他の材料系だとか化学系だとか、そういう学科の人間には分からない専門用語まで混ぜて話すし、
セラミックコンデンサとか強電とかそういうことを言われても大丈夫。


有名企業のブースなどはすぐに席が埋まるわけで、私は人混みが嫌いなので、BtoBのそれほど知名度はないけど
上場している企業を回った。
いくつもブースがあったのだが、実験レポートも書かなければならないためにとりあえず三社。


一つはセラミックコンデンサを主に生産している会社。
リバースエンジニアリングといって、あとで第三者が製品を分解しても作り方が分からないようにする、というやり方で、
さらには原料の調達から製造までをすべて自社でやっているという会社。
原料の調達を他社に任せると、この原料で何を作ろうとしている、という足が着くというわけで、
そこも自社でやってすべてをみせないという。
セラミックコンデンサの世界シェアは35%らしく、(ここまでいうともう企業名などばればれだろうけど)
BtoBでその電気素子はいろいろな分野の製品に使われるために、不況にも強いという。
あとは社内は実力主義、平均年齢も若い。
院卒と大卒はどちらを優先的にとりますか、という質問をしたところ、院卒は専門性を問う質問をして、
大卒には意欲を問うといっていた。
人事も学部の人間が就職活動をする時点で、研究室にも属していないので専門的な質問に答えることができないということも
承知していて、さすが工学系の企業で人事のひとも工学部のことをよく知っているなと思った。
また、作っているものがセラミックコンデンサというマニアックな素子のために院卒と学部卒に知識面での差はさほどないという。
違いは思考訓練のみの差ではないかと思われる。
これは随分大きなことではあるが。


半導体の製造機器開発製造の会社。こちらも上場企業。
こちらもBtoBの会社で、半導体製品を作る会社というのは、例えばインテルとかエルピーダメモリ東芝などが
有名だけど、この会社はそういう製品を作る会社に、「半導体自体の製造機器を開発、製造」して供給する。
大卒と院卒について同じ質問をしてみたが、試験がありその試験で公平に判断するというようなことを言っていた。
(本当なのかどうかはわからない。)
電気、情報に特化した試験問題が出され、英語などは特に必要なないという。
入社三年間くらいは、クリーンルームで組み立てなどするのだそうな。
多分厳しいのだろう。


船舶の会社。こちらも上場企業。
この会社の総務の方は非常にフランクで、スライドを動かしているのだけど、見学の学生が二人しかいなかったからなのか、
対話型で話を進めてくれる。
こちらの会社でも院卒か大卒ということでどちらかを優先したりするのかとい聞いたところ、区別はしないと言っていた。
(本当かどうかは分からない)
寮があって費用も安く、冷暖房完備でなかなか良いところらしい。住んでいたら金はたまるだろうなと思った。
私が電気工学科だと知ると、どうにも良い反応であった。
研究室はパワエレを選んで、試験を受けに来てくださいということであった。
ここでは結構突っ込んだ話を聞けて、理工系の枠で入った人間は、何隻も船を受注するから、
その設計(回路設計とか船舶自体の構造設計とか)を日によってあの船、この船とローテーションさせる。
だから一年中パソコンとにらめっこして、他の部署と合議しながら設計をしている、という感じ。
具体的にエンジニアのイメージがわいたのは、この会社であった。
船といってもタンカーとかあのレベルの船だから、あれだけ巨大な構造物が、自分の設計した回路を乗せて走ると思うと、
それは感動するだろうなと思った。
総務の方は、船が好きだということが一番大切といっていた。
総務の方によれば、パワエレ系の人材はなかなかいないので引っ張り凧だということであった。
あと面白い話を聞いたのは、船舶工学の学科を持つある大学では、船の設計を最初はソフトでさせないという。
手書きでさせることによって根本が理解できるようになってから、ソフトを用いてさせるんだとさ。
また船舶では中国が日本に追いつこうとしているが、ブランド的には欧米でもなく、中国でもなく、
韓国でもなく、日本ブランドというのが確立しているようである。
イメージ的にはアメリカなんかはたくさん作っていそうなイメージではあるが、アジア圏でほとんどの輸送用船舶は
製造されているようである。


あともう一つ会社を見学したのだが、結構ひどかった。
説明はプロジェクターで解説付きの映像を見るだけ、その間人事さんはぼーっとしている。
さらには配布資料もパンフレットなどは、プリント二枚。
他の企業はパンフレットも立派なのを作っているのに・・・。


あとは、有名企業のブースは基本的には説明のための人間は、美女を持ってきている傾向があった。
なんというか、こういうノリはどう考えても自分に合わないと思った。
そういう有名企業のブースなんて人だかりになるのだけど、それをみてまたうんざりした。


最近、自分の中では強電系の研究室に行こうという気持ちが湧いていて、パワエレという言葉がキーワードになっている。
(という思い込みが大切である)
何かに導かれたように歩んでいけばそれでよい。


今日は朝から何も食べていなくて、飯を食ったら明日締め切りのレポートを提出。こちらは月曜日に大半を済ませたので、
間に合うかもしれない。とにかくここを乗り切って、就職したい。
物理にあこがれていたけど、電気回路は楽しいし商売になる。
今年の12月は他者に導かれる感じでよい方向に進んでいるのではないかと思う。
昨年は家にこもって、ただひたすらに自己満足の勉強を続けていたからだろう。
外に出て誰かと対話することによってのみ、道が開けていくのではないかと本気で思ったり。
とりあえず教養科目の就職の授業で三つレポートを提出しなければならないが、そのうち一つのめどがついた。
今日聞いた内容を膨らませばそれでよい。


こういう就職活動をして、自分が今やっていることが多少たりとも世の中に通じているということを知ることも
これもまた一興なんじゃないかと思う。