草刈り爺に起こされる

朝早くから草刈り機をぎーぎー鳴らす爺さんのせいで、早く起きてしまった。
というより、私が昼夜逆転しているだけなのだが、今日はこういう時間に起きることが出来て
気分的には悪くない。
早起き爺さんが颯爽と畑を耕したり草を刈ったりするのは、田舎特有の風景だから仕方がない。


草刈り機には思い出がある。私がまだ大学に入りたての頃、
サークルにはいっていたのだが、一年に一度の行事として草刈りがあった。
草刈り機で草を刈ると、非常に青臭いにおいがする。
そして春のこののほほんとした空気だから、それはそれはのどかな思い出なのだが、
あとは若さからくるほろ苦い記憶が共にある。


人が集まる中で生きていくことは結構大変である。
なぜならお互いの欲望が錯綜し、若ければ若いほどそれらが入り混じり、
妙な化学変化を起こすからである。
なんかすごく気がつかれたし、今振り返って再びやれといわれたら嫌であるが、
それはそれで私の記憶を構成しているわけで、その記憶がなければ今の私たりえない。
別段威張るほどの自分ではないのだが。
ただ昔の記憶が自分自身を縛りつけている気がする。
そろそろ自由に新しい人生を歩んでもいいのではないか。
もう随分前からそう思っているのだが。


朝の散歩とでも行きましょうか。
今日は珍しく早く起きることが出来たので、コーヒーを入れて飲んでいる。