貸家に帰ってきた、お盆の旅


先週から帰省していた。8/11の午後から父親の実家に帰った。要するに祖母の家である。
仏様をお盆用の装具に換えて、あとは田舎だから美味しい海産物を食した。
歳をとるにつれて、家族皆でゆったりとお盆を過ごすというのは良いものだと思うようになった。
不思議なものである。


数日、祖母の家にいて、なぜか徳島県に旅行に行った。とてつもなく長い距離を移動した。
徳島県がどういう形なのかも知らないし、四国という文化圏はどこか別の国のように思っていたくらいであったが、
しかしながら数日過ごしてみると、なかなか良い場所だった。
上の画像は、どこからか拝借してきた「阿波踊り」の写真である。
恥ずかしながら、阿波踊り徳島県が結びついていなかった。
海も綺麗だし、魚もうまい、とてもよい場所なのである。



眉山(びざん)」と呼ばれる山の麓に宿をとった。
上の写真は、かの眉山でありまるで眉毛のように見えるから眉山と名付けられたらしい。
この眉山がある徳島市というのは、四国三郎吉野川のこと)の三角州にあり、
盆踊りである「阿波踊り」が全国的に有名であり、お盆の時期というのはとても賑わっている。
そういうわけで私も地元の人間ではないのだが、それを味わいたいと思い至り、お盆の徳島行きを決めたわけである。
また、「食」というのも近隣の香川県からうどん文化が入ってきているし、海も近いわけで海産物もよいし、
「徳島ラーメン」というのもおいしいようで。



いろいろあって、何の話からしたらよいかわからないので、徳島ラーメンの話でもしよう。
写真は、雑誌にも載っている有名な徳島ラーメンのお店「東大」である。
私はお盆真っ最中に行ったので、噂を聞きつけた観光客で大混雑していた。
「お盆メニュー」というのが店外に表示されていて、いつもより少しだけ値段が上がっていた。
それでもラーメンファンを自称する私は、少し値段が張ってもいいじゃねーかと行列に並び入店。



上のような、混濁したスープに、甘辛く煮込んだチャーシューとは言わない豚肉がついている。
生卵は、このお店では無料でサービスされていて、とりあえず一つだけ入れてみた。
美味し。
この東大というお店は、阿波踊りにも「連」を出している。
この「連」については下手な解説を後程書こう。
真昼間から徳島ラーメン食べておいしかった、というだけの話である。
場所は、徳島駅眉山の間。
その後、もう一軒ラーメン屋を梯子。いたるところに徳島ラーメンのお店が市内に乱立しているので、
場所には困らないのであるが、ミーハーな私はまたも有名なお店に目を付けた。



店内は有名人の色紙がたくさん貼られており、私が行った時も今年の阿波踊りのイベントに来た漫才コンビの二人組が、
写真を撮って色紙を書いていた。
ここでは卵はサービスではないが、「東大」よりもリーズナブルな値段であったので、大盛りラーメン550円を食した。
こちらも美味い。
東大のラーメンは卵も入れたしこってりしていたが、こちらのラーメンは比較的あっさりしていた。
場所は、徳島市内の「寺町」といわれるお寺さんがたくさん密集している地区の近く。
他にもおいしいラーメン屋さんはたくさんあるらしく、また今度行ってみたいと思っている。



徳島でも四国でもないが、番外編として旅途中に食した岡山ラーメンも紹介しておこう。
こちらもおいしかった。
場所は、岡山駅東口を左にちょっと行ったところ。機会があればこちらもまた行こう。


ラーメンの話は大方したから、次は徳島県内で行った場所を記録しておこう。
まずは徳島市内では、阿波踊りを見たり、眉山に上ったりした。
阿波踊りはお盆中にステージができて、見学席を2000円くらいで買えるので、私は「藍場浜演舞場」で見学した。
他にも演舞場はたくさんあるので、好きなところで見るとよい。
ちなみに「藍場」というのは、昔々「藍染」の「藍」を生産していたところからきている。
今でもおみやげ屋さんに行けば、藍染の衣料などを売っている。
演舞場のチケットを買えば、次々に阿波踊りの「連」(連というのは阿波踊りのチームの一単位である)が踊りこんでくる。
それを座ってみることができるのである。
有名連もいくつか見ることができるし、さほど有名ではない連も見ることができる。
しかしながら印象に残るのはやはり有名連で、「娯茶平」「殿様連」「阿呆連」などが印象に残っている。
男踊りと女踊りというのがある。女踊りというのは網笠を深くかぶり、表情は口もとしか見えない。
「あーよいさ、よいさ」という甲高くも艶やかな掛け声とともに、上品な踊りが披露される。
とにかく私はこの掛け声というのが好きであった。
旅行者も「にわか連」に入れば踊れるし、お盆の最終日などは夜に皆が無造作に踊っているので紛れ込めばよい。
かくいう私も踊った。
あとは眉山に上った。ロープウェイもあるのだがそれは使わず、徒歩で上がった。随分しんどかった。



徳島市内を探検していて、よさそうな図書館を見つけたので滞在。
眉山を見ながら読書ができるし、そもそも施設が綺麗だし近所にあったらたびたび訪れるであろうよい場所。
県立図書館も綺麗だと噂は聞いているが、こういう地域に住みたかった。
私がいる地域には、汚い図書館しか存在していない。
ここでは本を二冊程度読んだ。あまり明るい話題の本ではないけれど、一応メモ。


新版 ADHD のび太・ジャイアン症候群

新版 ADHD のび太・ジャイアン症候群


ADHD(注意欠陥/多動性障害)―治療・援助法の確立を目指して (こころのライブラリー)

ADHD(注意欠陥/多動性障害)―治療・援助法の確立を目指して (こころのライブラリー)


いずれもこの図書館にあった本で合わせて3時間程度読んでいたと思う。
司馬氏の本は、なんだか読んでいると泣きそうになってしまった。
子供のころの私のことが書いてあるように思えた。
神経伝達物質のアンバランスが原因らしい。


二つ目の本は、少し古いが薬物治療について書いてあったので、その箇所だけ抜いて読んだ。
改善がみられる場合もあるし、そうでない場合もある。
薬は徐々に増やしていくようであるが、合わない人間もいるようで、
だからこそ一日ごとに自分なりに経過をメモしていく必要があるという。
いつ飲んだか、飲んだからどうであったか。
ADHDの薬は、飲まないで休ませる時間も必要という。
土日などは飲まないでよいと私も思い至った。
成人の場合は、どうやらその薬に依存しやすくなるらしく、注意が必要であるらしい。
困ったものである。
あとは副作用として、食欲減退、睡眠不足などがあるらしい。
寝つきが悪くなるようだが、朝飲めば大丈夫であろう。


暗い話になってしまったから、徳島市を北上し鳴門市に行った話をしよう。



写真は有名な鳴門大橋。
近くには観光ホテルがたくさんあり、どうやら大阪あたりの都会から来る人たちのための遊ぶ場所らしい。
「渦の道」に行ってきたが、ここはなかなか面白い場所だった。
渦の道は、鳴門大橋の下に張り付いている施設であるけれど、ここを歩くと大迫力で渦が味わえる。
なお、大渦は潮が良い時でないと見えないために、注意が必要である。
私も大きな渦は見ることができなかったが、それでも景色は大迫力のため行く価値がある。入場料は500円哉。



上の写真のような廊下が続いていて、ガラス張りの床からは鳴門海峡の海面を直に見ることができる。
随分高いのでガラス張りの上を歩くのを思わず躊躇してしまう。



上は大塚美術館。こちらにも行きたかったのだが時間の都合上行けなかった。
次回行く予定であるが、世界の名画のレプリカが山ほどある巨大な施設である。
すべてきちんと見ると一日以上かかるという。これも鳴門大橋の近くにある。
この辺りはお金持ちが好きそうな施設もちらほらしていた。
あとは、釣りバカ日誌にも出てきた釣り筏なんかも見たり。



その後、一番札所である「霊山寺」などにも行った。
あとは海で泳いだっけ。徳島市から南下して牟岐市で泳いだ。
綺麗な場所で、とってはいけないが「アワビ」なども生息していた。
良い大きさのアワビなので思わずとりたくなったが、法律に触れるようなので遠慮した。
晴れた空の下で海にぷかぷか浮いていると、とてつもなく幸せな気持ちになった。
本来人間はこうあるべきだと思った。



これにて、徳島旅行の記録は終了。
あとは読んだ本など。


真贋 (講談社文庫)

真贋 (講談社文庫)


旅行に行くので、駅で買った本。一応すべて読んだけど、あまり印象に残っていない。


井上成美 (新潮文庫)

井上成美 (新潮文庫)


途中まで読んでいるけれど、そのうち読むだろうか。


死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)


これも旅行に際して読んでいる本。最近の現状を考えるとこういう本を読んでしまう。


しあわせになる禅 (新潮文庫)

しあわせになる禅 (新潮文庫)


これも上に同じ。選択したのは同じ心から。これも家にあって積読状態であった。引っ張り出した。


演舞場で阿波踊り見ながら、ぼーっと最近のことを考えたりもした。
考えはまとまらないけれど、旅行に行くと気持ちは変わる。
良い旅行であった。